高松市北東部に位置する屋島は、昭和9年に瀬戸内海国立公園並びに国の史跡及び天然記念物に指定されました。「メサ」と呼ばれる、水平な硬岩層におおわれ、周囲の一部を急崖で囲まれたテーブル状の高地で、大きな屋根のように見えるので屋島と呼ばれています。一番高いところは約300メートル、南北に約5キロ、東西に約2キロあり、山登りやハイキング、野鳥や植物などの観察ができます。屋嶋城跡や屋島寺、展望台や水族館もあるほか、その周辺には、源平合戦の史跡が多く点在する牟礼や「世界の中心で、愛をさけぶ」の映画ロケ地となった庵治など、魅力あふれるスポットが満載です。
また、山上からは、瀬戸内の多島美や高松市街地、讃岐山脈などを一望でき、その夕景・夜景は、「日本の夕陽百選」や「夜景100選」、「日本百名月」に選ばれています。瀬戸内海国立公園の指定に当たっては、こうした山上からの眺望が決め手になったといわれています。
特徴的な地形や、豊かな自然環境などとともに、長い歴史や、そこに住む人々の営みから生まれた様々な物語を有する屋島は、多くの市民に親しまれてきた、高松市における物理的・精神的シンボルであり、貴重な地域資源となっています。